第1章
第3話
初めての自慰

夫は、私の写真を見ず知らずの男性に晒していたのです。
普通のスナップ写真だけならまだしも、私を夫はこっそりと盗撮して、それまでも晒していたのです。
最近、夫が家で携帯を持ち歩いていた意味が分かりました。
私は、てっきり見られては困るメールか着信かあるのかなと思っていたのです。
浮気ではなかったのです。それには少し安堵もしましたが、大問題を突き付けられました。
夫は、私を目の前で他人に差し出したいのです。
夫は、見ず知らずの男の人とエッチしている私を見たいのです。
私の心臓はバクバクと大きく高鳴っていました。
私の裸を写真ですがすぐ近くの西宮の見ず知らずの他人に見られてしまったことも要因かもしれません。
しかも陰部までも修正もせず露わになっている写真を見られていたのです。
もちろん下着は履いている写真ですが、Tバックの細い布が陰部に食い込み殆ど丸見えなのです。
いったい何人の男性に私の恥ずかしい写真を見せたのかも分かりません。
もしかしたら、大勢の男性に見せているのかも知れないのです。
写真を見られたことだけでも恥ずかしくて気が遠くなりそうなのです。
その上、夫は私を他人に抱かせようとしているのです。
いえ、そんな願望を10年以上前から持ち続けていたのです。
私は、いつの間にか自然に股間に手を伸ばしてしまっていました。
濡れそぼった陰部を私は自らの指で擦りあげてしまっていたのです。

それは生まれて始めての行為でした。

でも、もう股間を弄らないといられないのです。
夫と得体の知れない男性とのチャットを何度も読み返しました。
そして自らの写真を見つめ、得体の知れない男性の写真を見つめます。
読むたびに見るたびに身体が沸騰するように煮えたぎりました。
その滾りを抑えるにはもう股間を弄るしか方法がないのです。
始めて自分で陰部を弄っているというのに、もうその指は止まりませんでした。
まるで水を得た魚のようです。
私は、陰部を擦りあげ、弄り、膣腔に指を忍ばせ掻きまわしました。
何度も何度も大きな波を迎え、身体がのけ反ります。
逝っても逝っても仰け反っても仰け反っても、指の動きを止められませんでした。
もう気が狂ったように狂気とも言える嬌声を張り上げながら自慰を繰り返しました。
何度も何度も、何度も何度も上り詰めたかと思います。

そんな時、突然私の携帯が鳴り響きました。
私は、ぼ〜っと朦朧となった頭で携帯を見ます。
娘の幼稚園からでした。時刻を見ると迎えに行く時間がもうとっくに過ぎていました。
私は、我に返り、慌てて電話に出て先生に平謝りし、急いで身支度を整えて娘を迎えにいきました。
幼稚園までの道すがらもずっと夫の性癖のことを考えていました。
もし、夫の望みどおりに・・・。そう思うと下腹の奥がキュ〜ンと重くなり鈍痛が襲いました。
その度に踵をふり、足早に幼稚園に向かいました。
娘を自宅につれて帰り、幼稚園での出来事を一通り聞いてからディズニーのDVDをつけました。
娘にはTV癖を付けない様に滅多にDVDを見せないようにしていました。
でもこの日に限っては、とてもじゃないけど娘と一緒にママゴトや絵本朗読はできませんでした。
娘は、大喜びでDVDを食い入るようにみつめ、ディズニーの世界に飲み込まれていきました。

私は、PCを再度開きました。
どうしても気になることがありました。
得体の知れない男性が言っていた元町の会員制のカップルサークルのことです。
私はブラウザに「カップル ,神戸」と入力し検索してみました。
一発でそれらしいホームページの紹介文が検索画面にずらりと並びました。
これだけ沢山あるホームページから一発で検索されるということは、それなりのアクセスがあると言うことです。
人気のないホームページは、googleで1ページ目に検索結果が並ぶことはないのです。
私は恐る恐るホームページを閲覧してみました。

「Private Couple & Lesbian Circle "SAKURA" 」

どうやら、カップル同士と女性同士のサークルのようでした。
ホームページには、会員の紹介ページやサークルのシステムなど細かく解説してあります。
私は、一字一句逃さぬぐらいに端から端まで目を通しました。
掲示板も遡って全てを読みました。
ホームページを見て読んで思ったのは、とても丁寧に説明し、応対していることです。
やってることは、今までの倫理観を全て否定するようなとんでもないことを言っているです。
そんなありえないことをする場なのに不思議に怖いところではないと感じました。
行ってみたいかもとすら思ってしまったのです。
夫が誘ってくれたら、二つ返事しそうな自分がいました。
もちろん、夫の前でそんなことはしません。むしろ嫌々を装うと思います。
現実には、夫がそんな提案を私にするとは思えません。

きっと私は夫の性癖を知りながら、今までと変わらぬ生活をしていくんだろうとこの時は思っていました。

DVDが終わりを告げ砂嵐が吹き荒れていました。DVDが終わってからかなりの時間が経ったのでしょう。
いつの間にか娘は、幼稚園で疲れたのかソファーの上で寝てしまっていました。
娘がソファーで寝ているのに私は気づきもしなかったのです。
それまでの私だったら風邪をひかない様にタオルケットを掛けるとか、布団に運んだりしていたのです。
でも、全くこの時は気づかなかったのです。
私は、娘に心の中で謝り、タオルケットを掛けると、PCの履歴を全て消し電源を落しました。
それからは、いつものように家事をこなし、晩御飯の時間になると夫が帰って来ました。
もしかしたら何か言って来るかも・・・そんな淡い期待を寄せながら他愛もない話に終始し就寝です。
結局、夫からは何も言われません。想像したとおりでした。何事もなく日々が過ぎていきました。

それでも少し変わったことがありました。
夫はあいかわらず携帯を持ち歩いていました。
もう浮気を心配することはなくなりました。ひょんなことで浮気の疑惑が晴れたのです。
浮気してないことも変わらず私を愛していることも嬉しいことです。
でも、ちょっと問題ある偏った愛情に戸惑いも大きいのも事実です。
携帯を持ち歩く理由・・・。それが大問題です。
夫は私を盗撮できるチャンスをうかがっているのです。
きっと今晩も私を誰かに見せてるんだ・・・。そんなことを思うと子宮がキュンっとうなります。
いつしか私は、以前にもまして大胆な格好をして家で過ごすようになっていました。

夫の偏った愛情を受け入れたのかと言われれば違うのです。
冷静に考えれば認めることはやっぱり出来ないという気持ちの方が実際大きいのです。
見ず知らずの男性に私の痴態を晒すなんて、あり得ないのです。保存だってされてるかもしれません。
幾ら顔にモザイク掛けてたって私を知ってる人が見たら一目瞭然です。流出の恐れだってあるのです。
絶対に認めてはいけないことなのに、夫が盗撮していると思うと子宮が捩れるように収縮するのです。

結局、私も夫と同じです。自らの性的な欲望に負けたのです。

私は、夫が盗撮しやすい様に、痴態を撮りやすいように不自然にならぬよう工夫するようになったのです。
ベランダでの洗濯物干しも更に大胆な恰好をするようになりました。(挿絵
わざとお風呂上がりに娘を追いかけるフリヲをしながら全裸で家中を歩き回ったりもしました。
娘が散らかした玩具を片付けながら、夫に向かって思いっきりお尻を突き出したりもしました。(挿絵
少しの買物であれば、ノーパンノーブラで買物に出掛けることもありました。
つい先日は、長湯しすぎてバテた風を装い全裸でベッドに横になり嘘寝をしました。
わざと大股を開いて、寝たふりをするのです。
夫は、ここぞとばかりに私を撮り続けていました。
開いた股にギリギリまで携帯を近づけて撮影したり、バストギリギリに近づけて撮影するのです。
もちろん、私の行動は夫に隠れて撮影させるためのでした。
夫がどんな写真を撮り、どんな写真を見ず知らずの男性に見せているのか・・・。
想像すると堪らなく身体が熱くなるのです。
私もいつしか娘を幼稚園に送りだしてからの数時間が自慰で激しく乱れる時間になっていました。
夫とは、リアルにはSEXをしていませんがお互いにお互いのことを想い自慰をし合っているようでした。
これはもうセックスレスとは言えないのかもしれないと思うようになっていました。


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