第2章
第3話
宴の後

私達は、深夜の街中を無言で歩き、夫がリザーブしてくれたビジネスホテルにチェックインしました。
部屋に入った瞬間、夫が私を抱きしめました。私を強く強く抱きしめ、そして接吻を交わしました。

『ありがとう・・・ありがとう・・・本当にありがとう・・・』

夫はただありがとうと私に語りかけながら激しく接吻を続けます。
そのままなだれ込むようにベッドで二人で重なりました。
夫は、汚れたままの私の身体を隅々舐め回します。

「ごめんね・・・私、汚れちゃった・・・ごめんね・・・」

『いいんだ。俺が望んだことなんだ。ありがとう。本当にありがとう・・・』

私と夫はお互いに謝ったり感謝されたりをずっと繰り返し、ひたすらお互いを貪りました。
あんなに深く夫と結び合ったのは、あれが初めてだったかも知れません。
夫のおちんちんを私の中心に迎え入れた時は、幸せの絶頂を感じる程でした。
多分、夫も同じだったのだと思います。
夫は、いつにもなく激しく突き入れすぐに私の中で果ててしましました。
夫が子供を作る時以外で、中出ししてしまったのはこれが初めてでした。
きっとおちんちんを抜く間もなく射精してしまったんだと思います。
正直言うともっともっと突いて欲しかったのです。
そんなことはその時は些細なことでした。
何より夫ががむしゃらに私を求めてくれたことが無上の喜びでした。
夫が私の中で逝き果てると、そのまま横になり暫くキスを交わしていました。
夫はキスをしながら、満足げな表情を浮かべぐっすりと寝てしまいました。

ぐっすりと眠った夫をしばらく見つめました。
夫はあんなに乱れた私を許してくれているのだろうか・・・。
もしかしたら、本当は腸が煮えくり返っているんじゃないのか・・・。
そんな不安ももちろんありました。
でも、幸せそうな笑みを浮かべすやすやと眠る夫に、きっと良かったんだと思えて来ました。
考えてもしょうがないのです。もう今更、なかったことに出来ないのです。
私は腹をくくり、夫をおこさない様にシャワーを浴びに起きあがりました。
シャワーも絶対浴びなきゃですが、ワンピースを洗わなければ明日の朝、悲惨なことになります。

シャワールームに入り、洗面台で汚れたワンピースを洗おうとお湯を掛けました。
渇いたワンピースにお湯が少しずつ染みわたっていきます。
ワンピースから水分で再び粘度を持ったヌルヌルとした液体が浮き上がってきます。
それは本当に無意識の行動でした。
私は、ジッとその液体を見つめ、ゆっくりと指で掬いそれを口に運んでいました。

口内に生臭い滑っとした流動体が広がりました。
鼻腔にイカ臭い淫臭が抜けていきます。
その嫌悪すべきはずの淫臭が、次第に私の脳を焦がしてしまいました。
私はワンピースにべっとりと浮かんだ粘液を指で拭っては口に運びました。
その行為はどんどんエスカレートしてしまいました。
次第に直接ワンピースに口を付けその粘液を吸っていました。
私のバストが急激に張り、乳輪、乳首に痛みを感じました。
先ほど男性達に捏ね繰り回され抓られ、弄られ続けた乳輪、乳首が赤黒く爛れ痛むのです。
私は、粘液で汚れた指で無意識に乳首を触りました。

「あひっ!うぶぶぶ・・・・」

脳に衝撃が走りました。痛みではないのです。強烈な快感が脳天を突き破ったのです。
慌てて手で口を押え、声を殺しました。
一度触れてしまった指は乳首から離せなくなってしまいました。
あまりにも刺激が強いため、優しく爪先で乳首を撫で、片手はワンピースの粘液をこそげ取り口に運びます。
次第にこそげ取った粘液をこともあろうか、陰部に塗り込んでしまいます。
表面だけ、表面だけと思っているのです。
でもいつの間にかその指は陰部奥深くまで突き入れられていました。
夫の精液が溢れだします。ワンピースに付着した粘液がその夫の精液と混ざり合います。
それがさらに私の被辱心を煽り狂わしていくのです。
陰部でベトベトになった指を口に運び舐め上げます。
それを舐め上げると再び陰部に指を運び激しく体内に突き入れ掻きまわします。
片手は乳房を激しく揉みしだきます。
快感が止めどなく高みに登り、その指使いが激しさを増していきます。
もう逝っちゃう!その時でした。尿道から激しくおしっこが噴き出しました。
ユニットバスの床におしっこが激しく打ち付けられジャバジャバジャバっと排尿音が響き渡ります。

私は必死に口を押え声を殺し、夫との久しぶりのエッチで味わうことが出来なかった絶頂を迎え果てたのです。

私は、放心状態で、しばらくその場にへたり込んでしまいました。
夫に声を聞かれてはいけない、見ず知らずの男性の精液を陰部に這わすなんてあってはならない。
そう思うことがきっと私を狂わせたのです。

激しく逝けたからでしょうか。私は次第に落ち着きを取り戻しました。

我に返ると自分の浅ましさに驚愕してしまいます。なんて淫らな女なんだろうと絶句してしまいました。
ワンピースをボディーソープで丹念に洗い、全身を隈なくボディソープで洗いました。
そして洗顔石鹸で唾液だらけの顔面をよ〜く洗いました。
髪もカピカピに汚れてしまっていたので、シャンプーを2回もしました。
全身、隈なく綺麗に洗い流すと元の自分に戻れたような気がしました。
ワンピースを衣文掛けにかけて部屋干しすると、全裸のまますやすや眠る夫の横に滑り込み目を閉じました。
私はあっという間に暗闇の世界に引き込まれていきました。
たぶん相当疲れていたんだと思います。
翌朝、夫に強引にゆすり起こされるまで熟睡してしまったのです。

これが私達夫婦のSAKURAデビューでした。

それからしばらくは日常が戻って来ました。
幸い予定通り生理を迎え、妊娠せずホッと胸を撫でおろしました。

夫とのSEXもあれから4〜5日置きですが復活しました。
もちろんあの日以来、夫は、キッチリゴムを装着してくれます。
私は、夫が私の身体を求めてくれるようになり、とても幸せな気分でした。

夫はというと以前にも増し子供と触れ合い、そして私を大切にしてくれました。
ちょっとだけ不満ほどではないのですが、相変わらず夫のSEXは淡泊でした。
自分が逝ったら終わってしまうのです。ベッドに入り5分ほどで終わってしまうのです。
挿入時間は短時間でいいのです。でも前戯はもう少し大切にして貰いたい気がします。
とても贅沢な悩みというか、つい先日まで7年以上もの間、セックスレスだったのです。
4〜5日置きでも夫とSEXするようになったことだけで大きな変化なんです。
贅沢は言えません。大満足です。
私の性欲もお陰様ですっかり成りを潜めていました。
もうSAKURAさんであんな恥ずかしい思いはしないで済む、そうとさえ思うようになりました。


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