第3章
第1話
求める身体

SAKURAさんでの体験から3ヶ月になろうとしていました。
このところ、顔のない男性に囲まれ身体中を弄ばれる夢を頻繁に見る様になっていました。
それは以前に比べてとてもリアルな夢でした。きっとSAKURAさんでの体験からなのだと思います。
夫とSEXをするようになり、一旦は、私の性欲は鳴りを潜めた筈だったのです。
今も夫は、たまにですが私を求めてくれます。すごく幸せだと思っています。
でも最近はちょっと回数が減りました。先週も今週も夫が私を求めることはありませんでした。
営業で毎日忙しい夫ですので、疲れてそれどころではないのかもしれません。
回数が減ったことは問題には思っていませんでした。
実は、本当に小さな贅沢な悩みが少しだけ心に影を落としていました。

夫とのSEXでは、あのSAKURAさんで体験したような凄まじい快感を得ることが出来なかったのです。

夫と逢瀬を重ねる度に中途半端に身体を高ぶらせた状態で終わってしまうのです。
男性に囲まれて弄ばれる夢を見るのは決まってそんな時でした。
しばらくは夫とSEXした晩に限ってだったのですが、最近は毎晩のようにそんな夢を見てしまうのです。
SAKURAさんに行った日から自分を慰めることもなく過ごせていたのです。
でも、いつしか毎日のように自然に自らの秘部に指が伸びてしまっていました。
その行為は、日増しに激しさを増してしまっていました。
娘を幼稚園に送り、自宅に帰ると、慌てる様に激しく自分の陰部を弄らないと収まらないのです。
「誰かに見られたい・・・」「またあんな恥ずかしいことされたい・・・」そんな妄想が止まらないのです。
またSAKURAさんで・・・そう思いますが、夫が誘ってくれない限り無理なのです。
女性単独でもOKとされていましたが、まさか私一人で行くなんてことはありえないと思いました。
でも「誰かに見られたい・・・」「恥ずかしい思いをしたい・・・」そんな願望が日に日に膨らんでいました。

そんな悶々とした毎日を送っていた時、自宅のポストに幼児向けプール教室のチラシが入っていました。

「プールかぁ・・・娘もこの夏もプール楽しみにしてたっけ。でも、もう冬間近だし・・・
夫に相談してみよう・・・。今は室内温水プールもあるしね・・・」

私は、すごい秘策を思いついたのです。
プールに娘と一緒に行けば、水着になれるのです。
少し大胆な水着を着て、私の願望を満たすことができるかも知れないのです。
私は、早速その晩に、夫にプール教室のチラシを見せていました。
娘が今のうちに泳げるように勉強させたいともっともらしい理由を夫に捲し立てたのです。

でも夫は、プール教室の値段を見て渋い顔をします。
挙句の果てに、「お前泳げるんだろ?教えてやればいいじゃないか・・・。」なのです。
でも、これ幸いでした。一度、娘をプールに連れてって見ることになったのです。
旨く教えられなかったら、もっと安いプール教室探してみるということになりました。

私は早速、冬もやっている水着ショップを携帯で探し、翌日、娘を幼稚園に送り水着を買いに行きました。
私が見つけ出した水着ショップはブラジリアンビキニを豊富に扱うお店でした。
ブラジリアンビキニは、かなり際どいというかセクシーな感じの水着なのです。
電車を乗り継ぎ、2時間近くもかかりました。
通販で買った方が楽なのかもしれませんが、実際に手に取って見たいし試着してみたかったのです。
店舗についたのは、10時の開店間もない時間でした。
1時には娘を幼稚園に迎えに行かないとなので、1時間以内で買い物しないとです。
店に入ると、若いサーファーのような雰囲気の女性店員が接客してくれました。
さすが水着専門店です。店員さんも水着姿なのです。
もちろん上に羽織りものを着てますが、かなりセクシーな水着を着てらっしゃるのです。
真っ白で、すごく綺麗でセクシーなんです。
私は、色とりどりのカラフルな水着を端から物色していました。
しばらく好き勝手に見させてくれる店員さんでした。すごくありがたいことです。
でも、店員さんが着てるような真っ白な水着は置いてませんでした。
私があれでもないこれでもないとしばらく見ていると、店員さんが声を掛けて下さいました。(挿絵

『こんにちわ・・・どんなのお探しですか?』

「あ、えっと・・・お姉さんが着てるようなの素敵だなって・・・」

『あ、これ・・・これはこの夏のラインナップだったのでもう置いてないんですよ。』

「あ、そうなんですか・・・残念。」

『あは。でもこのシリーズ生地が薄いから水には入れないですよ。透けちゃうし。それにほら・・・Tだし』

「そ、そうなんですねぇ・・・」

『ごゆっくりお選びくださいね』

そう言いながら店員のお姉さんは、私の背後のレジの方に行って放って置いてくれました。
お姉さんの着てる水着があったとしても、まさか近所のプールにTバックの水着は無理だと思いました。
他に気になるものを探すにしても中々目ぼしいものがありませんでした。
その間ずっと黙ってて下さる店員さんは、見た目は派手ですが気遣いが出来る店員さんのようです。

『どうですかぁ?Tバックがいいんですよねぇ?』

「えっ?」

『だって、お客様、いつもTでしょ?下着・・・透けて見えてますよ。』

「あっ・・・」

『あはは。私と一緒。見せたいですよねぇ・・・見られるの気持ちいいですよねぇ・・・
私なんか、別に水着で接客しなくていいのに、わざわざこの恰好ですもん。』

「そ、そうなんだ・・・」

『あはは。恥ずかしがらなくていいですよ。ここは男性は滅多に来ませんし。』

「・・・」

『白い水着がいいんですよねぇ・・・あるにはあるんですよ。在庫。でもTじゃないんです。』

「あ、Tだと困るので返っていいかもです・・・」

『そうなんですか? 絶対Tバック探してるって思ってました。じゃあ持ってくるので試着してみてください。』

「あ、ありがとう・・・」

内心、やったーそんな気持ちでした。
やっぱり白い水着は魅力的です。ガチャガチャ柄があるものよりシンプルが一番に思いました。
店員さんに私の性癖を言い当てられたのはちょっとドキッとしましたが、似たもの同士なのかもしれません。
しばらくするとバックヤードから店員さんが水着を持って来て下さいました。

『では、こちらのフィッティングルームでご試着ください。もう返品予定だったので直接着て結構ですよ。』

「あ、はぃ・・・裸に着ていいってことですか?」

『そうですそうです。通常下着の上から着て頂くんですけど、それではよく分からないかもですしね。
やっぱり裸に直接着て頂くのが一番分かると思います。この商品だけですよ。もう返品前なので。
ではごゆっくりお着替えください。』

「あ、ありがとうございます・・・」

私は、真っ白なビキニを受け取るとフィッティングルームに入り、服を全部脱ぎ捨てました。
どうした訳か、乳房が張り陰部が湿っていました。
さっき、店員さんに性癖を指摘されたからかも知れません。
いえ、今、履こうとしている水着を着て、プールで見られることを想像して濡らしていたのかも知れません。
水着のブラは少し小さめですが、三角ブラはこんなもんかなと思います。
ただ裏地がないので、もしかしたら水に入ったら透けてしまうかもしれないと思いました。
ショーツの方は、ちょっと小さすぎるみたいです。
1サイズ上のショーツをお願いしないとお尻半分が覗いてしまいます。

『お着替え終わりましたか?』

「あ、ちょっとショーツが小さいみたいです。1サイズ上ありますか?」

『お客様、それでいいんですよ。ショーツはローライズなので、小さめに感じるかもですがそれでいいのです。』

「そ、そうなんですか・・・でもちょっとこれだと・・・」

『一旦、出て来て見せて貰えますか?』

「え・・・・」

『あはは。女同士ですし、恥ずかしいことないですよ。』

「は、はぁ・・・」

私は仕方なくそのまま水着を着たままフィッティングルームのカーテンを開けました。

『あぁ・・・素敵です。そこのヒールのサンダル履いて外に出て見て下さい。』

「は、はぃ・・・」

私は言われるがままにお見せのサンダルをお借りして外に出ました。(挿絵

『うわ〜〜やっぱ素敵。お客様スタイルいいからすごくお似合いです。』

「でも・・・お尻が・・・」

『あはは。Tバック履くこと思えば生地がたくさんですよ。少しお尻の割れ目が見えるのが可愛いんですよ。』

「これで市営プールとか大丈夫ですかねぇ・・・」

『あは。私なんかTバックで市民プールいっちゃいますよ。問題なしです。でも堂々としてないと駄目ですよ。』

「そ、そうなんですか・・・」

『変に恥ずかしがったりすると、エッチに見えるし注目浴びちゃうんです。
だから当たり前って感じに振舞うんです。何か問題が?ぐらいな感じで。』

「なるほど・・・そういうものなんですね。私なんか心臓が飛び出しちゃいそう。」

『あはは。私も内心は恥ずかしくてドキドキするんですよ。
だって、お尻見られてるって思うと興奮するでしょ?私はめちゃくちゃ興奮します。
でも表情に出さないようにするんです。平気な風を装うんです。そしたらずっとドキドキを楽しめる。』

「そ、そうなんだ。平気な風・・・。そうですよねぇ。じゃあこれ買います。私もこういうの探してたし。」

『あはは。ありがとうございます。そしたら着替えてくださいね。』

私は、小さな真っ白な水着を購入して、店をあとにしました。
水着のショーツのクロッチを少し汚してしまいましたが購入したので問題ありません。
急いで娘の幼稚園に向かい、ギリギリお迎え時間に間に合いました。
私は、娘と自宅で遊びながらも水着のことが気になっていました。
娘が疲れて昼寝を始めた時、私は、購入した水着を持ってユニットバスに向かいました。
濡れたらどのぐらい透けるのか気になっていたのです。
水着を身に着け、お風呂場でシャワーを浴びて見ました。
思ったより透けない気がしました。
少しだけ乳首周りが黒ずむようにも思いましたがこれなら誤魔化せそうです。
ショーツも少しだけ前が黒ずみますがプールの中であれば見えないし問題ないと思いました。
実際は、ユニットバスの灯りが蛍光灯ではないので薄暗くあまり透けてるように見えなかったのです。

「これなら大丈夫・・・明日は夫は出張で泊まりだしご飯の用意もしなくて済む!
娘と幼稚園終わってからプール行ってみよう!」

たまたま明日、夫は東京本社に出張なのです。
こんなチャンス滅多にありません。チャンスというのは語弊があるかもです。
でもやっぱり、一人大きな子供がいない分、家事が楽なのです。
私は、何だかこの日は遠足に行く前の日のような気分で過ごしました。

翌日、朝早くに東京に向かう夫を見送り、娘を幼稚園に送りました。
私は帰宅し、慌てる様に11月にやっている室内プールを携帯で調べました。
意外とないのです。近所にあるのはチラシを見たので知っていたのですが流石に自宅の傍は避けたいのです。
見つけたのは、西宮の海岸沿いの成男浜にあるプールでした。
SADO NARIOHAMAというプール施設です。
ここなら自宅からも離れているし、何より娘が遊べる遊具がたくさんありそうです。
ベストなプールを見つけて気分が高揚しテンションが上がりました。
幼稚園のお迎え時間まで高揚する身体を持て余し陰部を弄らずにはおれずソワソワと過ごしたのです。


目次NEXT


inserted by FC2 system