SAKURAさんのトイレを出ると、夫は、私の洋を服手に持ち、所在無げに私を待っていました。
「ごめ〜ん・・・お待たせ・・・。」
夫『随分長かったね・・・大丈夫?』
「う、うん・・・なんか綺麗に洗いたくて・・・。」
夫『何だよ・・・そのままにして欲しかったのに・・・。』
「えぇ!嫌よ・・・もう・・・他人のが挿ってたんだよ・・・も、もう・・・」
夫『そうだけど・・・それがいいんだよ・・・』
「もう、今度からはね・・・考えときます。」
私は服を着ながら喋っていたので、ついうっかり口を滑らせたのです。
夫『やった!今度って言ったよね?言ったよね?やったぁ!』
「え、あ、こ、言葉のあやよ・・・ま、まぁ、あなたがいいならいいけど・・・」
夫『よ〜し、決まり!毎週末来ようよ。ここに。いいよね?』
「えぇ!毎週?お金馬鹿になんないわよ・・・。」
夫『それなら大丈夫。俺、節約して昼めし食わないから。毎日1,000円は使ってたからその分は浮くよ。』
「何言ってるのよ。ちゃんとお昼は食べて。私がその分、やり繰りするから・・・。」
夫『お!やった。直美もまんざらじゃなかったんでしょ?』
「ち、違うわよ・・・あなたに我慢はさせたくないだけ。それにあなたの為なら・・・そう思って・・・」
夫『あはは。ありがとう。じゃあ、すぐホテル行こう!もう堪らないんだ。』
「も、もう・・・・」
私は服を着終え、トイレの前の鏡で髪の毛を整え、階下に夫とともに降りました。
マスター『ありがとうございました。』
「あ、あなたお会計?」
マスター『あ、先ほどもう頂いております。外はかなり冷え込んでますのでお身体ご自愛ください。』
夫『ありがとうございました。来週もまた来ます!』
マスター『あはは。明後日あたりに予約受付開始しますので、その時にご予約下さい。』
夫『了解です。じゃ、ありがとうございました。すごくよかったです。』
マスター『あはは。何しろ奥様第一でお願いしますよ。女性のお気持ちが一番大切なんですからね。』
夫『あはは。妻第一ですよ。妻の気持ちを一番に考えてます。って・・・だよなぁ・・・直美・・・』
「う〜ん・・・そういうことにしときます。」
マスター『あはは。まぁご無理だけはしないようにお願いしますね。ではお気をつけてお帰り下さい。』
「あ、ありがとうございました・・・」
夫『ありがとうございました。』
SAKURAさんの扉を開けると冷んやりとした空気が私の身体を包み、現実へと引き戻していきました。
マスター『ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております。』
マスターは路地に出て深々と頭を下げ、私たちが路地裏から消えるまでずっとお見送りして下さいました。
何だか老舗料亭か高級レストランにでも立ち寄ったかのような気分になりました。
そこがSAKURAの素敵なところなのかも知れません。
私達夫婦は、そのまま先日も立ち寄ったすぐ近くのビジネスホテルにチェックインしました。
部屋に入ると夫は私を押し倒し、服を無理やり脱がせるとまるで獣のように襲ってきました。
夫が私の中に入ると一瞬で終わりを告げました。
挿入した瞬間に精を放ってしまったのです。
それほど夫は、激しく興奮していたようでした。
脱ぎ捨てた夫のパンツがカピカピになり、ズボンのチャック周りにまでシミを広げていました。
夫『ごめん・・・また出しちゃった・・・』
「ううん。大丈夫そんなことないよ。
だってこれでコンドーム付けたらさっきと同じになっちゃうじゃない。
あなたは特別じゃなきゃダメよ。でも、子供はもう欲しくないけどねぇ・・・」
夫『そうだよなぁ・・・特別じゃないと俺も嫌なんだ。う〜ん。でも子供は・・・。』
「そうだねぇ・・・来週、婦人科行ってみるよ。
前回のこともあるし、ピル(経口避妊薬)処方して貰いましょう。
ピル飲んでたらあなたはいつも生でできるでしょ?それに生理痛も良くなるし。」
夫『そうだねぇ。それがいいかも。とりあえず婦人科で聞いて見てくれる?』
「わかった。聞いてみるね。」
私は、ちょっと一石二鳥というのか、婦人科に行く口実ができてホッとしました。
もしかしたら雁太さんの子を宿してしまっているかもしれなかったからです。
もしもそんなことになっても、今日、夫は中に射精しました。
数週間の誤差は出ますが、もしもの時は誤魔化すこともできます。
最終的に産まない選択をすればよいのです。
何だか、すべてが解決したように思え、気持ちが晴れやかになりました。
「ねぇ・・・あなた。私に隠してることあるでしょ?それから確認したいこともあるの。」
夫『え?今更隠し事も何もないよ・・・』
「嘘・・・私のことずっと盗撮してるでしょ?知ってるんだから。」
夫『あ、ご、ごめん・・・もうしないよ。もう解決したんだ。もうしないから許して。』
「違うのよ。これからはコソコソ撮影しないで。ちゃんと言ってから撮影して欲しいの。夫婦なんだから。」
夫『い、いいのか?野外でノーパンノーブラとか、露出とかでもいいのか?』
「も、もう・・・。あなたが撮りたいなら・・・い、いいわよ・・・。
コソコソ撮られるぐらいなら、あなたが撮りたい写真を堂々と撮ってもらいたいわ。」
夫『やったぁ。じゃあ一眼レフ買わなきゃ!』
「あのねぇ・・・これから毎週SAKURAさんなんでしょ?それにピル・・・すごくお金掛かるのよ。」
夫『あぁ・・・そうだった。』
「それに来年4月はもう直ぐよ。まみの入学で色々お金も掛かるんだから・・・節約節約。ね。」
夫『確かに・・・』
「まずは、SAKURAさんの帰りは家まで帰る。いい?ホテル代もったいないでしょ?」
夫『あ、あぁ・・・そうだね・・・』
「それから、カメラは次のボーナスまで我慢。それまでは携帯で十分よ。いい?」
夫『わかりました。』
「隠し事のことはこれだけ、後・・・う〜ん、今更なんだけ、どうしても引っかかってることがあって・・・」
夫『何?』
夫はおどおどとしています。
「あのね・・・う〜ん・・・SAKURAさんに初めて行った時なんだけ・・・私、気絶しちゃったじゃない?」
夫『あ、あぁ・・・』
「あの時・・・身体中に男の人のがこびり付いてたのよ・・・もしかして私、もうあの時に・・・なのかなって」
夫『あぁ・・・あれね・・・ごめん。直美が気絶してからみんな激しく繋がってたんだよ。
その時、フィニッシュを直美に掛けて欲しいって頼んだんだ・・・。気絶してるのに最低だね。ごめん。』
「あ、ということは、SEXっていうか本番?はしなかったんだよね?わたし。」
夫『もちろんだよ。今日初めてだよ。他人棒を直美が受け入れたのは・・・。』
「そ、そうか。ちょっとすっきりした。ずっとあなたに対して後ろめたいっていうか、気になってたんだ。」
夫『後ろめたいなんて、俺の方が誘ったんだし何があっても俺が悪いんだし。直美は気にすることないよ。』
「そっかぁ。ホッとした。ん?あ、結局今日、しちゃったかぁ・・・。
ま、いいかぁ。あなたがそれで喜んでくれたなら・・・。
よし・・・。じゃあもう寝ましょう。疲れちゃったぁ。」
夫『ごめん。まだ隠し事ある・・・折角だしもう隠し事はしたくないから聞いてくれる?』
「何よ〜まだ何かあるの?」
夫『実はさぁ・・・えっと・・・写真なんだけど・・・ネットで知り合ったカップルさんと見せ合ってるんだ。』
「えぇ!!!マジでぇ!それは・・・」
夫『い、いや、顔は完璧に修正してるから誰か分からないと思うんだ。』
「私、外歩けなくなるよ・・・それはヤバくない?」
夫『大丈夫だと思うよ。ちゃんと携帯で話もしてるし・・・。
それに近所じゃないよ。東京とか北海道とかずっと遠くのカップルさんとご夫婦しか話してないよ。』
明らかに嘘です。私の携帯に残してあるチャットログのS&Kさんは西宮の方です。
だって、SAKURAさんを初めて知ったのは、S&Kさんとのチャットログを読んで調べたんです。
でも、それを追求はしませんでした。もともと何も知らない体なのです。
それに誰かに見られてるってジュンってしちゃうんです。しかも近所の人かもって思うと・・・。
「そ、そうなの?う〜ん、じゃあ信じるけど・・・絶対に顔分かんなくしてね。それだけはお願い。」
夫『やったぁ。じゃあ、これから撮影する写真もいいよね?』
「ちゃんとしてくれれば・・・だよ。
もう、寝るよ・・・もう本当に疲れちゃったんだから・・・おやすみ・・・」
夫は、その後もずっと起きていたようでした。
私は、本当に精も紺も尽き果て、そのまま泥のように寝てしまいました。
この日を境に夫は、毎日のように私を求め、毎日、ことあるごとに携帯で私を撮影するようになりました。
もちろんエッチの最中も撮影します。
お風呂に入っても撮影します。
たまには娘も撮りなさいと注意するぐらいでした。
でも、何だか夫と以前以上に関係が深まった気がして、すごく幸せでした。
幸い婦人科で妊娠検査してもったのですが、妊娠はしていませんでした。
ピルを処方して貰えたので、夫とはいつも生で中出しができるようになりました。
SAKURAさんにもあれからほぼ毎週通うようになりました。
その度に夫は激しく私を求めてくれます。
本当にこんな幸せがあってよいのかと思うほどです。
琴美さんからメールが来たのは、あの日から暫く経った1月の終わりごろでした。
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